宴が終わって
楽しかったオリンピックもパラリンピックも終わりました。「こんな時にやってどうするんだ」という声もあったけれど、私はこの時期に日本でやれてよかったと思っています。日本だからやれた、日本でしかやれなかった、と誇ってもいいんじゃないかな。
個人的には特にパラリンピックがよかった。今までは中継もなかったし、あまり見る機会がない…というか関心があまりなかったのですが、今回は自国開催ということもあって、じっくりと見ることができました。
私達は子供の頃、気の毒な人を見つめてはいけないと言われて育ちました。子供の頃は傷痍軍人の人達も街中にいましたが、気の毒な人を見つめてはいけない…と言われているうちに、関心も薄くなってしまったのだと思います。最初のうちは、身体がむき出しになる水泳競技など、どこか見つめてはいけないものという意識が働いていましたが、見慣れてくると、みんな個性的ですごいよ、と思うようになりました。
ラグビー、陸上、バスケットといろいろな競技を見ているうちに、それぞれの身体に合わせた動き方、能力を引き上げる器具の進化などに興味津々、みんなカッコいいと思うようになり、気の毒と思う意識が薄れていきました。もちろん、個人個人のエピソードを聞くと、それぞれ重い過去と現在があるのは理解しているのですが、そこに留まらず前に進む姿がカッコいいな、と思うようになったのです。
それと、個人的には、ボッチャが面白かった。絶妙なコントロールと緻密な作戦が必要で、目安となるボールを動かしてしまうことで、一発逆転もあるのです。それまで知的障害と脳性麻痺の人の区別もつかなかった私ですが、ボッチャをやっているのは脳性麻痺の人達で、杉村選手(個人で金メダルを取った)という求心塔がいることもあり、とても楽しく観戦することができました。
まったく障害があるように見えない知的障害の人達がパラリンピックに参加していることも不思議でしたが、陸上の1500mを見ていたら、ペース配分ができないからどんどん好きなだけ走って行ってしまう…という姿を実際に見て、ああなるほどな…と納得がいきました。
自国開催だからできた全競技の中継(録画もありましたが)、それをしてくれたNHKに感謝です。見慣れる…ということが私には大事で、パラリンピックはとても面白かったというレポートでした。
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